コロナウイルスの影響による業務停止時の給与について

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの吉田 幸弥です。

今週はメキシコの「コロナウイルスの影響による業務停止時の給与について」をご紹介します。

 

質問)

  1. コロナウイルスの影響により政府や州から都市閉鎖が発令された場合の対応について法的に明確な内容や要件を教えてください。
  2. 国や州の命令が無いも、顧客の従業員がコロナウイルスにかかってしまい、工場操業の停止に陥ってしまった場合、会社として売上減になってしまいます。
    コロナウイルスによって売上が下がってしまった場合にも①は適用されるのか? 適用される場合、その要件はなんですか?

 

回答)

1. 政府や州から都市閉鎖が発令された場合の対応について法的に明確な内容や要件を教えてください。
⇒ この件については、メキシコの労働法の427条から432条までの条項で言及されております。

427条では停止の条件が記載されており、Ⅶ項に政府から業務停止が発令された場合という記載がされております。
下記、一部抜粋です。

Artículo 427.- Son causas de suspensión temporal de las relaciones de trabajo en una empresa o establecimiento:
VII. La suspensión de labores o trabajos, que declare la autoridad sanitaria competente, en los casos de contingencia sanitaria.

また、この427条に当てはまる場合についての対応については、429条に記載されております。
429条のⅣによると、裁判所からの承認または許可を必要とせず、業務を停止する場合、雇用主は1か月を超えるまでは1日あたりの最低賃金を支払う義務があるとされています。
1か月を超えた場合には、法律上払う義務はございません。

 

※最低賃金についてはこちらのリンクをご参照ください。
2020年メキシコの最低賃金

 

下記、一部抜粋です。

Artículo 429.- En los casos señalados en el artículo 427, se observarán las normas siguientes:

 

Ⅳ. Si se trata de la fracción VII, el patrón no requerirá aprobación o autorización del Tribunal yestará obligado a pagar a sus trabajadores una indemnización equivalente a un día de salariomínimo general vigente, por cada día que dure la suspensión, sin que pueda exceder de unmes.

 

つまり、法律上は政府から業務停止の発令が合った場合、1か月を超えるまでは、1日あたりの最低賃金を支払えばよいということになります。

 

そのため、

  • 最低賃金以上払うかどうか、
  • 1か月を超えた場合にいくら払うかどうか

については、会社の判断になるかと存じます。

 

2.国や州の命令が無いも、顧客の従業員がコロナウイルスにかかってしまい、工場操業の停止に陥ってしまった場合、会社として売上減になってしまいます。
コロナウイルスによって売上が下がってしまった場合にも①は適用されるのか? 適用される場合、その要件はなんですか?
⇒裁判所の許可があれば、上記と同じような対応が可能とされています。

詳細は429条に記載がございます。

 

下記、メキシコの労働法のリンクを貼っておきますので、詳細につきましては、427条-432条をご参照いただければと存じます。
http://www.diputados.gob.mx/LeyesBiblio/pdf/125_020719.pdf

 

今週は以上となります。
何かご不明点等ございましたら、弊社東京コンサルティングファームのお問合せフォームよりご連絡ください。

 

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