皆様こんにちは！
東京コンサルティンググループ、インドネシア法人にて赴任している、
中村文香（なかむらあやか）です！
今回は2014年10月に公布されました「ハラール製品保証に関するインドネシア共和国法2014年33号」に関して触れたいと思います。
これはインドネシア国家が国民の利用する製品のハラール性の保護および保証をする目的で、前ユドヨノ政権が公布しました。これは今年の2019年10月17日からの施行が予定されています。
まず初めに、ハラール製品保証法に基づく各機関の役割と審査手順をざっくり確認していきます。
【主要機関・組織】
〇ハラール製品保証実施機関BPJPH (Badan Penyelenggara Jaminan Produk Halal)
ハラール認証制度を管理するために設立された政府機関
〇ハラール検査機関LPH (Lembaga Pemeriksa Halal)
ハラールの審査を行う組織
〇インドネシア・ウラマー協議会MUI (Majelis Ulama Indonesia)
インドネシアにおけるムスリムを保護する組織
ハラール製品保証法によって、従来、インドネシア・ウラマー評議会（Majelis Ulama Indonesia：MUI）が有していたハラール認証発行の権限は、
宗教省大臣の直下に新設のハラール製品保証実施機関（Badan Penyelenggara Jaminan Produk Halal：BPJPH）に移管されることが定められました（第1条）。
これにより、BPJPHは2017年10月に発足式を実施し、スコソ氏が初代長官に就任しています。
ハラール検査機関（Lembaga Pemeriksa Halal：LPH）が検査・試験業務を担い、MUIが対象製品がハラールであるかを判断するなど両機関が連携する仕組みになっています。
MUIは認証権限を失いますが、製品がハラールであるか否かという重要な判断を継続して担っています。
～ハラール製品保証法に基づく審査手順～
1）事業者→ハラール製品保証実施機関（Badan Penyelenggara Jaminan Produk Halal：BPJPH）
申請内容：事業者のデータ、製品の名称・種類、原材料リスト、製品加工プロセスなどを提出。
2）BPJPH→ハラール検査機関LPH (Lembaga Pemeriksa Halal)
BPJPHがLPHに検査実施を指示。BPJPHは、書類が整ったことを確認し、5営業日以内にLPHに指示を出す。
3）LPH
LPH監査人が製品を検査します。（原則、製品検査は製造場所で行います。）
4）LPH→BPJPH
LPHは 検査結果をBPJPHに提出します。
5）BPJPH→インドネシア・ウラマー協議会MUI (Majelis Ulama Indonesia)
BPJPHは、MUIに対しLPHからの製品結果検査に基づくファトワの決定を求めます。
6）MUI→BPJPH
MUIは、ファトワ審議委員会でハラール性のステータスを決定します。
そして、ハラール/非ハラールをBPJPHに表明することになります。（検査結果一式取得から30営業日以内）
7）BPJPH→事業者
ファトワの結果がハラールと表明された場合、BPJPHはハラール認証状を発行します。
（MUIよりハラールのファトワ表明を受け取ってから7営業日以内の発行になります。）
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東京コンサルティングファーム インドネシア拠点
中村文香（なかむらあやか）
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