サンプル送付の税務処理について

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

サンプルを送付した場合の税務処理について説明いたします。

 

日本では、サンプルの送付は、一般的に広告宣伝費、場合によっては交際費として扱われますが、中国では税務上売上として処理する必要があります。

下記に、会計上の処理及び税務所をまとめました。

ご参考にしてください。

 

《会計上の処理》

下記のような会計仕訳を行うことになります。

(借方)销售费用(販売費用)***(原価+一般販売価格×増値税率)

(貸方)库存商品(棚卸商品) ***(原価)

(貸方)应交税费-应交增值税(仮受増値税) ***(一般販売価格×増値税率)

 

《増値税の処理》

増値税申告の際には、当該サンプルを一般販売価格で販売したと仮定し、納税申告を行います。なお、販売価格は直近の同類商品の販売価格等から算出されます。

(中華人民共和国増値税暫定条例実施細則 第16条)

なお、この場合、発票の発行は不要です。

 

《企業所得税の処理》

一般販売価格から原価を引いた額だけ、税務上の利益が発生し、企業所得税が発生することになります。

 

サンプル品を送付している企業におきましては、サンプル送付の会計税務上の取り扱いが日本と異なるため、正確な会計税務処理ができているか注意が必要です。

 

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