中国の産業別動向-鉱業・エネルギー

■鉱業・エネルギー
[石炭・石油・天然ガス]
中国は、化石燃料の生産国である一方、大量消費国でもあります。たとえば、2012年の原油生産量は415万バレルで、サウジアラビア、ロシア、アメリカに次いで世界4位ですが、消費量も1億221万バレルと膨大でアメリカに次いで世界2位と圧倒的な原油輸入国です。また、石炭生産量も世界一ですが、2003年には1億トンもあった輸出量が、2010年には2,000万トン以下と5分の1にまで減少しました。これは国内需要の急増への対応を優先したためです。
次の表によると、中国の一次エネルギーの消費構成は主に石炭に依存しています。経済成長の基盤となる安定したエネルギー供給体制を構築するだけでなく、地球温暖化対策における中国の課題としてCO2排出量の多い石炭の消費を減らしていく必要があります。そこで中国政府は、石油や天然ガスなどの多角的なルート確保のためにエネルギー外交を強化しています。中国の石油・天然ガス業界は、石油探査から加工までを一貫して国家戦略として行うことで国際競争力の保持を図っています。そのため、世界的に見ても大きな会社である中国石油天然気集団公司や中国石油化工集団公司といった国営企業にほぼ集約されています。

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