中国の産業別動向-レアメタル-

[レアメタル]
中国は、亜鉛や錫などの非鉄金属類の埋蔵量が豊富で、鉱業の盛んな国です。特に注目されているのがレアメタルと呼ばれる希少金属です。携帯電話、パソコン、液晶テレビ、ハイブリッドカー、医療機器、太陽電池パネルなど、多くの製品に使われています。たとえばダイヤモンドに次ぐ固さを持つタングステンは世界の生産量の9割近くを占め、その他、バナジウムやモリブデンなど多くのレアメタルが世界第1位です。また、レアアースといわれる希土類も9割以上を中国が占めています。世界的な受給の逼迫が続いている中でレアメタルは、1999年以降に中国政府が輸出制限をかけるなどの措置を取ったため国際的に問題となりました。レアメタルの生産地は埋蔵地に比べて偏在していないため、各国では新たな資源輸送ルートの確保が始まっています。中国のレアアースの最大の輸出先である日本にとっては死活問題であるため、今後の中国の対応が注目されます。

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