こんにちは、中国・上海の田中勇です。本日も中国Q&Aについてお話します。
Q、日本本社から中国の銀行口座へ振込み、資本金として使用する予定です。中国の銀行口座について、詳細を教えて下さい。
A、企業が関わる銀行口座は、下記の通り、4種類あります。
資本口座:資本金を入れる為だけの口座。現金取引不可。
基本口座:現金取引な可能な口座で、1企業1口座しか開けません。
一般口座:現金取引不可能な口座で、無制限に口座が開けます。
専用口座:社会保険料等のための専用口座。
まず、資本口座については、資本金を受け入れるための口座です。この口座から他口座への送金処理は可能ですが、送金手続きが複雑です。そのため、実務的には、資本口座から基本口座か一般口座に資金移動し、その口座から経常取引を行うことが多いです。
次に、基本口座と一般口座について、基本口座は現金取引が可能な唯一の口座で、1企業1口座しか開けません。一方、一般口座は、現金取引はできませんが、無制限に複数口座が開けます。一般的には、基本口座は普段の経営活動上で発生する決済のために使い、一般口座は大きな借入や返済のために使うことが多いです。最近では、特別に一般口座を開かないケースも出てきています。
なお、それぞれ銀行口座は、日系でも中系でも開設可能ですが、外資系(日系含む)だと、個人所得税の引き落としができないというデメリットがあります。
良く使われる口座は、中国系でかつ管理費用も安い招商銀行 、平安銀行、交通銀行等です。
最後に、専門口座については、社会保険料等のために使う口座です。上海であれば、住宅積立金とその他社会保険料について、それぞれ専用口座を作る必要があります。
以上です。