皆様こんにちは、カンボジア駐在員の西山です。
今回は「世界銀行:カンボジアの経済発展と今後の見通し」についてお話しします。
2019年5月、世界銀行のカンボジア経済アップデートによると、2018年の経済成長は7.5%となりました。この成長率は予測(7.1%)を上回っており、輸出の拡大と建設ブームによってもたらされたとしています。
繊維、履物、旅行用品が製品輸出全体の3分の2を占めており、2017年の8.3%から17.6%増加しています。建設、不動産、旅行業界は2018年の投資額の60%を占めており、建設ブームに後押しされ、建設資材、家具用金属やプラスチック製品の需要も急速に拡大しています。
しかし、不確実性によるリスクも同様に増大しています。繊維、履物や自転車といった製品の輸出の3分の1以上を、イギリスを含むEU諸国で占めており、EUの特恵関税制度の停止が輸出を鈍化させる可能性があります。また、建設、不動産に対する貸付が急増し、金融業界の脆弱性も高まっています。
世界銀行のInguna Dobraja氏は、「投資環境の改善とビジネスにかかるコストの削減、技術能力の向上は、中期的な成長の維持にとって最優先にしなければなりません。経済成長と持続的な発展のためには、人的投資が欠かせないことは明らかです。人的投資や、人材競争力の向上は、2030年までに高中所得経済を達成するための核となります」と語っています。
今後のカンボジアの長期的成長を支えるためには、人的投資と技能格差を埋めることが求められます。カンボジアの現在の子供たちが教育を最大限享受し技能を高めるための基礎を築き、健全なスタートを切るために、個人、公共部門、民間部門からの投資に対する重要性や効率性がますます高まっています。
今週は以上になります。
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株式会社東京コンサルティングファーム カンボジア拠点
西山 翔太郎
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