カンボジアの給与について

労務

こんにちは。インドネシアの長澤です。
今週より約1カ月カンボジアにおりますので、しばらくはカンボジアについて書かせて頂きます。

久しぶりにカンボジアに来たのですが、今回はジャカルタから来たこともあり、似たところもありますが、まだまだカンボジアのほうがインドネシアに比べるとゆっくりと時間が流れるというか、インドネシアの田舎のような奮起があります。
車よりもバイクが多いこと、高いビルが少ないことなども違いです。

国民性はそれほど変わらないように思いますが、インドネシアのほうが少しせかせかしているというか、特にジャカルタではけっこう自分を持って主張することが多い気がします。
それに比べるとカンボジアはどこかまだ穏やかでほんわかとしているように感じます。

さて、今週はカンボジアの給与について書かせて頂きます。
御存じのとおり、カンボジアは人件費が低く、縫製業など労働集約的な業種の日系企業が進出しております。

当然現地の社員を雇った時の給与については気になるところだと思います。
まずカンボジアの給与について言えることは、見た目の最低賃金以上の支払が必要、ということです。

現在カンボジアの最低賃金は61ドルですが、実はその他の手当として皆勤手当10ドル、通勤手当7ドル、住宅手当7ドルなどの支払が必要であり、トータルで月90ドルくらいです。
さらに、カンボジアでは8人以上雇用すると社会保険への加入が必要となりますが、社会保険のコストはだいたい月2ドルくらい(保険料率は0.8%ですが、上限があります)です。社会保険料も考えると、月100ドルくらいはかかると考えたほうがいいでしょう。

カンボジアでは個人所得税はインドネシアなど会社が負担することが多い国とは異なり、日本などと同様に本人から源泉徴収をし、納税をします。
ただし、個別の外注契約等をしている場合は、源泉税を会社が追加で負担するのが一般的です。

また、カンボジアの給与について調べると、ブルーカラーの労働者は月2回以上の支払、という規定が労働法上あります。これはフィリピンなどでもそうなのですが、月1回にすると社員からの借り入れの申し出が多いため、月に2回に分けて支払をする、というものです。月1回だとすぐに使ってしまって残りの生活費に困ってしまうということでしょうか。
ただし、実際には日系企業はじめローカルの企業でもこの通りに2回に分けているケースは稀です。そのため、2回の給与計算や給与の支払はマストではない、と考えて頂ければと思います。

以上のようにカンボジアでの雇用においては、特に手当等最低賃金には表れない負担を考慮して給与を決めていく必要があります。これから進出を考えている縫製業の方、その他業種でカンボジアでのビジネスを考えている方はぜひ進出のスキームや会計・税務、労務などについてご相談ください。

くわしくは弊社カンボジア法人ホームページをご覧ください。

以上

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