皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
さて、今回のテーマは「顧客の合理」です。
顧客の行動が不合理に見えることはありませんか?顧客の現実であって、わが社に見えないものは何でしょうか?企業側が「顧客の行っている行動が理解できない」場合が多々あります。
このような場面に遭遇したときには、「あの顧客がわかっていない」、とか、「たった一人の顧客のクレームだから問題ない」というように考えてはいけません。
顧客が企業のサービス・商品を理解していないのは、企業側の責任であることに気が付かなければなりません。このままいけば、痛い目に合うのは、自らであることに気が付かなければなりません。顧客が見ている世界と、企業が見ている世界が違うことに気が付かなければなりません。企業は、自らの理論ではなく、顧客の理論に合わせて行動しなければなりません。そして、企業は、顧客の立場を理解し、顧客の考えを理解し、顧客の理論に立って、顧客が期待している行動、顧客が納得する行動を模索しなければなりません。
なぜならば、「事業の目的は顧客の創造である。買わないことを選択できる第三者が、喜んで自らの購買力と交換してくれるものを供給することである」からなのです。
ドラッカーは、以下のように述べている。
「一見不合理に見える顧客の行動を理解するには、マーケティング的なものの見方が必要である。供給者たる者は、自らの論理ではなく市場の論理に従って行動しなければならない。メーカーは、顧客の行動を自らに有利なものにできないならば、自らを顧客の行動に適応させなければならない。一見不合理に見えても顧客の利益になっているものに代えて、メーカーが合理的と考えるものを押しつけようとするならば、顧客を失う。少なくとも顧客は、そのようなメーカーの試みを経済力の濫用と写る。そして事実そのとおりなのである。いずれにせよ、顧客の利益に反する行為に対しては、メーカーは結局は高いツケを払わされることになる」
澤柳 匠