皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
さて、今回のテーマは「変化への抵抗力」です。
変化には常に多くの抵抗がつきものです。
むしろ抵抗があるからこそ現在の状態にとどまり均衡を保っていると言えるのでしょう。
そのような抵抗の理由を研究したKotter & Schlesingerは、主に以下の4つに分類されると分析しています。
1今ある価値を手放したくない
2誤解、理解不足
3変化が無意味だと考えている
4変化に耐えられない
変化に対する抵抗は、完全に抹殺することはできません。会社が理想を求める限りそこには変化があり、そして抵抗力が必ず存在してしまうのです。そして上記の理由をなるべく解消し、抵抗力を弱めるしか会社には前に進む方法はありません。
Kotter & Schlesingerはさらにその研究で、抵抗力を下げるための手法として以下の6つをその著書で説明しています。
1Education + Communication
2Participation + Involvement
3Facilitation + Support
4Negotiation + Agreement
5Manipulation + Co-optation
6Explicit + Implicit Coercion
上に行けば行くほど会社が抵抗する従業員やその他関係者へ寄り添うような手法となり、時間やコストもかかります。その抵抗の理由に応じて、会社はそれぞれの手法を組み合わせて取り入れることになります。
会社にとっては、抵抗するな、ととりあえず一喝したくなってしまいますし、私もその気持ちはよく分かります。しかしそうであってはいけないのです。抵抗する理由、そしてその対処法を理解した上での一喝でなくてはなりません。
従業員の奴隷にはなってはいけませんが、Kotter & Schlesingerがその著書でも説明している通り、鬼手仏心のごとくバランスをうまくとりながら変化を導くことこそ、その経営者の器が試される試練なのです。
澤柳 匠