皆さま、こんにちは。カンボジア駐在員の安藤です。
今回は、カンボジアのFDIについてお話ししたいと思います。
外国直接投資(Foreign Direct investment、FDI)とは、企業による長期の海外投資、国際間資本移動のことをいいます。日本では、海外直接投資と言われることもあります。
カンボジア投資委員会によると経済特別区(SEZ)外での2017年の外国直接投資(FDI)の総額(QIP認可ベース)は、約20億9千万USドルとなり、前年より9.6%減少しました。投資額のほとんどが中国によるものです。
2017年には約14億3千万USドルを投資しており、前年より95.8%の増加になっています。これは、シェムリアップ空港移転に伴う約9億6千万USドルの投資額も含まれています。
一方、カンボジア経済特別区委員会のSEZへの進出案件(同様にQIP取得企業)を対象とした統計によると、2017年のSEZへのFDIの総額(QIP認可ベース)は約4億8千万USドルです。これは、前年より192.3%の増加となりました。
同年のSEZへの投資は、件数ベースでシアヌークビルSEZ(18件)、プノンペンSEZ(13件)が多くなっていました。
国別にみると、ここでも中国の投資額が目立ち、約3億4千万USドルとなり、同年の投資額のほとんどが中国になります。中国に比べて投資額は低いものの、2016年にはシンガポール、台湾、韓国のSEZへの投資実績がありました。
業種別では、観光業が2016年の投資額は919,000米ドルに対し、2017年には1,204,000米ドルとなり大きく伸びました。主要な観光地であるアンコールワット遺跡の入場料が同年2月に値上げされたにもかかわらず、同所の外国人訪問者数は2017年は約250万人で前年比12%増加となっています。2000年には47万人にでしたが、2017年には560 万人までに増加しています。
また、工業では縫製・製靴分野への投資が増加しています。しかし、毎年の最低賃金の上昇により、今後の投資において懸念がされています。
今回は以上とします。
今週も読んでいただき、誠に有難うございます。
次回も皆様に有益な情報を提供できたらと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
株式会社東京コンサルティングファーム
カンボジア拠点
安藤 朋美
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