皆さま、こんにちは。カンボジア駐在員の安藤です。
今回は、カンボジアの輸入について、まとめましたので、お話ししたいと思います。
カンボジアでの輸入総額の約54%を衣料原料が占めています。
2017年の輸入額は約74億ドルで、衣料生産のために隣国のベトナムや中国から調達されています。近年ではタイからの輸入割合が増え、最も輸入割合が高い国となっています。
カンボジアの主要産業は縫製業です。しかし、原材料の国内調達が難しいため、主に投資適格案件(QIP)認可を取得している製造業が他国から輸入しています。
また近年では、建設原料の輸入が増加しています。これは、都市部での建設ラッシュによりオフィスビルやアパートメント、投資用マンション、商業施設などが次々と建設されているためです。カンボジアの建設省によると、2017年8月時点で2017年の上半期の投資額は前年比約27%となっており、49億4,000万米ドルと言われています。また、国道などインフラの整備も理由としてあげられます。2018年5月にはアジア最大級と言われるイオン2号店が開店し、その他にも複数の商業施設が開業されています。今後も商業施設の開業予定やビルの建設が予定されています。
一方、石油製品の輸入は減少傾向にあります。これは、2017年より製油所の建設が始められていることが挙げられます。この製油所は、2019年半ばに年間処理能力200万トンのプラントが完成を予定されています。製油所が完成することで、石油製品の輸入がさらに減少すると見込まれています。
出所:カンボジア経済財政省関税消費税総局
出所:2017年,IMF [Direction of Trade Statistics]
カンボジアのインフラがまだ整っていないことなどの様々な理由から、まだまだ輸出に頼っています。しかし、石油製品の減少のように、今後国内で生産できる体制が整っていく見込みは十分あり、減少していく可能性もあるように思います。
今回は以上とします。
今週も読んでいただき、誠に有難うございます。
次回も皆様に有益な情報を提供できたらと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
株式会社東京コンサルティングファーム
カンボジア拠点
安藤 朋美
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