こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。
今週はブラジル労務について記載いたします。
前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。
今回は、PPRAとPCMSOについて書いていきます。
ブラジルには、環境リスクプログラム:PPRA(Programa de Prevenção de Riscos Ambientais)と健康管理プログラム:PCMSO(Programa de Controle Médico de Saúde Ocupacional)という従業員の労働環境に対するプログラムが設けられています。PPPAは従業員が健康的に働きやすい環境を整備するためのプログラムであり、PCMSOは従業員が健康的に就業を行えるための定期的な健康診断やチェックなどの労働衛生に関するプログラムです。これらは、労働法第161条および168条がベースなっており、PPPAについては労働監督署によって決定された措置に基づき制定、PCMSOについては労働省による細則に基づいています。
労働法161条によれば、労働監督署は、事業所や工場において従業員に重大な危険があると判断した場合、労働災害の予防対策を支持し、または使用している設備などの使用を禁止、工事などの中止、業務の停止を指示することができるとしています。ちなみに、業務停止期間においても企業は従業員に通常通り賃金を支給する旨が規定されています。
労働法168条によれば、労働衛生の予防措置として、使用者負担によって従業員に対して健康診断を定期的に行わせる義務を設けています。原則的には、健康診断の受診時期は、雇用時、解雇時、定期診断としています。
企業は、当該プログラムに基づき、然るべき対応を行う必要があるため、それらの対応義務と詳細の共有を目的として、就業規則やHRポリシーにおいてそれぞれの説明項目を設けることをお勧めいたします。
以上
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