ブラジル税制「IPI サスペンション」に関して

こんにちは。
東京コンサルティングファームブラジルの濱咲克心です。
今週はブラジル税制「IPI サスペンション」に関して記載します。

まず、IPI(Imposto sobre Produtos Industrializados)とは、工業製品税を意味し、連邦税に属する付加価値税の一種となります。IPIは、ブラジル国内で行われる製造行為による付加価値に対して課税される税金であるため、特に製造会社にとって多く関連するものとなります。

今回、税金ブラジルの税制ルール、IPIサスペンション、”IPI Suspensão(ポルトガル語)” について記載しますが、まず、このサスペンションによって、発生のタイミングが移転される、つまり、徴収のタイミングが延期されるということであり、そのIPIを徴収する責任を持つ納税義務者自体が変更されるわけではない、ということをご理解頂く必要があります。

このIPIサスペンションの恩恵については、法令9826/99の第5条と、法令10637/02の第29条によって規定されており、製品に対する部品、シャーシ、車体やアクセサリーなどを扱う組立または製造拠点が対象となります。

下記はIN(Instruções Normativas)948の抜粋となります。

CHAPTER I – SELF-PROTECTED PRODUCTS
Article 2 – The components, chassis, bodywork, accessories, parts and pieces purchased for use in the industrialization of self-propelled products falling within codes 84.29, 84.32, 84.33, 87.01, 87.02, 87.03, 8704.10.00, 8704.2, 8704.3, 87.05, 87.06 and 87.11 of TIPI.
(意訳含む)

IN948、上記の第一章において、組立など製品工業化を実施している企業が部品、シャーシ、車体やアクセサリーなどを購入する権利を取得し、このIPIサスペンションを適用させることを意味しています。

CHAPTER II – COMPONENTS, CHASSIS, BODIES, PARTS AND PARTS FOR SELF-PROPELLED PRODUCTS
Article 5 – The raw materials, intermediate products and packaging materials will be exited from the industrial establishment with IPI suspension when purchased by an industrial establishment, predominantly of components, chassis, bodywork, parts and pieces for the industrialization of self-propelled products classified 8432.40.00, 8432.80.00, 8433.20, 8433.30.00, 8433.40.00, 8433.5 and 87.01 to 87.06 for TIPI.
(意訳含む)

また、第二章においては、製造などの全体のサプライチェーンもまた、IPIサスペンションを適用させることが可能であるとされています。また、単パラグラフにおいて、この恩恵を受けるためには、その該当企業はIPIサスペンションレター、” Carta de Suspensão de IPI(ポルトガル語)”を提出しなければならない、とされています。

上記の法令に基づき、組立業者が工業化を実施するために必要とする全体のサプライチェーンは、現行のルールに従い、IPIサスペンションの恩恵を受けることができると理解されます。

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

 

 

以上

濱咲克心

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