株式譲渡・取締役変更のポイント①

法務

会社の設立から4-5年ほどたつと、合弁の解消、役員の変更など、組織変更を考える企業が多いように思います。今回から数回に分けて、組織変更に必要となる株式譲渡と取締役変更のポイントについてお伝えしたいと思います。

 

<取締役と株主の関係性>

以前もブログでお伝えしましたが、バングラデシュで取締役に就任する者は、株式を保有している個人または株主企業から選任されたNominee Directorである必要があります。株主でもなく、株主企業のNomineeでもない者が取締役になることはできません。

 

<取締役について>

・居住性・国籍要件なし。

・非公開会社の取締役最低人数は2名。

・前述の通り、株主またはNominee Directorであることが必須。

 

<株主について>

・法人も個人も株主となることが可能。

・最低株主数は2名。

 

取締役も株主も定足数は2名ですが、別途定款に定めがある場合には、定款が優先されます。

 

<手続きを行う際の留意点>

株式譲渡や取締役変更の手続きは、商業登記所(Registrar of Joint Stock Companies and

Firms)に対して申請を行います。商業登記所には、役員変更や株式譲渡などの登記変更がない場合にも、毎年事業報告を行うことが義務づけられています。この年次事業報告では、年次株主総会議事録、監査報告書、1年分の取締役会議事録を届け出ることが義務付けられています。過年度分の事業報告を完了していないと、取締役変更や譲渡などの申請も受け付けてもらうことができませんので、まずは過年度分の商業登記所を正しく完了していることが譲渡手続きや役員変更を進めることの前提として必要となります。

  

 (以上)

 

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