
2018年7月に所得税法が改定・施行されています。改定内容の1つに個人所得税に係るコンプライアンスの条文が挙げられます。以前から個人所得税に係るコンプライアンスの条文の記載がありましたが、形骸化されており実際に税務署から指摘されるケースは稀でした。今後、個人所得税の源泉徴収・納付・確定申告が行われているかの調査が強化されていきそうです。
(所得税法第108条A)
個人所得税を源泉徴収するにあたって、課税対象と非課税対象とを予め抑えておく必要があります。
バングラデシュの個人所得税計算の際に非課税枠となる項目は以下の通りです。
(バングラデシュの企業の従業員の給与は、基本給、家賃手当、医療手当、交通費の4つで構成されているケースが多いです。)
【非課税枠】
項目 |
範囲 |
基本給(Basic Salary) |
年間250,000BDT以下。 |
家賃手当(House Rent) |
基本給の50%以下、若しくは月25,000BDT(年間300,000BDT)のどちらか少ない方。 |
医療手当(Medical Allowance) |
基本給の10%以下、若しくは月10,000BDT(年間120,000BDT)のどちらか少ない方。 |
交通費手当(Conveyance) |
月2,500BDT以下(年間30,000BDT)。 |
福利厚生の1つである積立基金を導入している場合、積立基金の会員(Member)となる従業員については、毎月の基本給より7%~8%控除されます。この控除分については、非課税対象ではなく、課税対象となります。
労働法上、退職時に支払われるものとして退職金(Gratuity)の他に、保証金(Compensation)があります。退職金(Gratuity)の場合、全額非課税枠になるのに対し、保証金(Compensation)の場合は所得税法上、非課税枠ではなく課税対象となります。
今回の所得税法改正以前より、個人所得税に係るコンプライアンスが強化されてきており、確定申告をしていない従業員の給与は費用否認される等、税務署からの指摘の範囲が拡がってきています。コンプライアンス遵守の面から見ると、個人所得税についての税務・労務整備を行う事をお勧めします。
以上
Tokyo Consulting Firm Limited
齋藤かおり
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