ホーチミン駐在員の嶋です。国際協力銀行のアンケートによると、ベトナムが注目されている理由として、安価な労働力と答えている企業が61%います。それでは、ベトナムのワーカーの賃金とはどれぐらいなのでしょうか。他国と比較したうえで検討したいと思います。
中国からの一国集中のリスクにより、ベトナムに進出する企業が増えていますが、上海などの中国沿岸部と比較すると、1/3ほどとなります。また、比較対象とされやすいタイのバンコク、インドネシアのジャカルタと比べてみても、それぞれ約1/2.5、1/2弱となります。
製造業で海外進出する場合、ワーカーの賃金が損益分岐点に大きく影響するので、その国の労働コストをしっかり把握しておく必要があります。
【周辺諸国との平均賃金比較(単位:月額、ドル】
都市 |
ワーカー |
エンジニア |
中間管理職 |
(一般工職) |
(中堅技術者) |
(部課長クラス) |
|
ハノイ |
114 |
265 |
641 |
ホーチミン |
96 |
265 |
621 |
バンコク |
263 |
588 |
1,423 |
シンガポール |
1,252 |
2,239 |
3,710 |
クアラルンプール |
298 |
878 |
1,684 |
ジャカルタ |
186 |
357 |
854 |
上海 |
311 |
609 |
1,096 |
深圳 |
235 |
530 |
1,046 |
台北 |
939 |
1,280 |
1,898 |
香港 |
1,522 |
2,004 |
3,735 |
(注)末尾の桁四捨五入。
(出所)JETRO「投資コスト比較調査」(2011年1月調査)より作成