こんにちは、ベトナムのハノイ駐在員の浅野です。
今回のブログは、現在のベトナムの景気動向です。
ベトナムは、近年GDP成長率が毎年6%付近で推移し、高い経済成長率を記録していましたが、今年に入ってから、ベトナムの景気悪化が深刻化しています。
今年に入リ、数千社規模での企業の倒産が起こっているようです。
大手国有銀行に勤める私の友人も銀行の収益も悪化している、特に法人窓口がとても閑散としていると言っていました。
景気の悪化の原因としては、ここ数年問題となっていた高いインフレ率に対する政府の政策です。急激なインフレを抑えるため、政府は、金融引き締め政策を取りました。
その結果、銀行の貸付金利が上がり、一時期は、23%まで上がりました。その後段階的に下げましたが、企業は、新たな借り入れができないばかりか、現在の借入金の金利の支払により、経営が圧迫されました。
結果として企業の業績が落ち、倒産する企業も増えたため、内需も落ち込み、それにより、景気の悪化と繋がりました。
政府は、金融緩和の政策をとっていますが、現状では景気の悪化に歯止めがかからない状況となっています。
政府は、今年、経済成長率6%~6.5%を目標としていましたが、達成が困難となる見通しです。しかし、一時的に落ち込んでいるとはいえ、潜在的な内需はありますので、金融緩和政策が徐々に効果を表し、景気は上向きに向かうのではないかと考えられます。