こんにちは。東京コンサルティングファームベトナムの石出です。
今週はベトナムの資本金ついてお話させて頂きます。
Q:ベトナムの資本金について教えてください。
ベトナムでは2種類の資本金があります。
総投資資本金:投資プロジェクト全体の投資予定金額を表す
⇒投資登録証明書(IRC)に記載されている
定款資本金:実際に現地に投下する資本金を表す
⇒企業登録証明書(ERC)に記載されている
総投資資本金と定款資本金の差で長期借入枠が決まります。ライセンスを書き換えない限り、長期借入枠以上に借り入れを行うことはできません。
下記が留意点になります。
【留意点】
・設立後、定款資本金の増資を行うには、ライセンス書き換えが必要(所要期間:約3 ヶ月)
・長期借入の枠を設定していても、実行前に中央銀行への登録手続が必要(所要期間:約2ヶ月)
・定款資本金と長期借入の割合は、1 対2~3程度を目安に設定(長期借入の割合があまりに過大だと当局に指摘される可能性有り)
・定款資本金は、企業登録証明書(ERC)発行日から90 日以内に全額現地法人資本金口座へ振込む必要が有り
資本金の設定は、事業の運転資金と黒字化のタイミングを予想し設定する必要があります。
なぜなら、現地法人は売上が発生するまでの間資本金で費用を支払うことになるためです。上記の留意点で記載した様に、増資や長期借入の手続きには一定の期間や費用が必要となるためすぐに資金調達ができるわけではありません。
例えば、初期の投資を抑えようと資本金を100 万円と設定したとしても、売上げの見通しが立たない場合は家賃や人件費、仕入費用等の支払いで資金が足りなくなってしまうという事態が発生します。その為、家賃料、採用計画、人件費と給与上昇率などの運転資金がどれくらい必要なのかを考え、資本金額を設定する必要があります。
現地法人設立後円滑にビジネスが進むよう、事前に弊社へお問い合わせ頂ければと存じます。
今週は以上になります。
※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社は一切の責任を負うことはありませんので、何卒ご了承ください。
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株式会社東京コンサルティングファーム
石出 眞輝
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