テト休暇までに知っておきたいベトナムの退職対策② ~強制保険~

皆さま、こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ベトナム拠点の石川愛美です。

ベトナムの旧正月であるテト休暇まで残すところ1か月程度となりました。
今回のブログでは、テト休暇までに知っておきたい従業員の退職対策についてご説明をさせて頂ければと思います。

 

ベトナムではテト休暇後に退職者が増加する傾向があります。
テト休暇で実家に帰省したまま職場に復帰しない従業員、テト休暇前後の賞与の問題で離職をする社員が毎年必ずと言っていいほど出ている現状でございます。
テト休暇後の離職率は5%程度であると言われています。

 

テト休暇後に従業員が突然退職の意向を表明し、従業員の退職手続きの対応で追われないためにテト休暇前に注意事項について認識しておくことが必要です。

今回のブログでは従業員の退職対策として、強制保険についてご説明をさせていただきます。
ベトナムにおいて従業員の方が加入されている強制保険は3点あります。

  • 社会保険
  • 健康保険
  • 雇用保険(失業保険)

 

強制保険は3カ月以上の雇用契約、あるいは無期限雇用契約により労働者を雇用する企業のベトナム人労働者に適用されます。

外国人労働者の加入状況としては現在社会保険と健康保険のみが加入を求められている状況でございます。
社会保険は2018年より外国人労働者においても適用されることになりました(143/2018/ND-CP )。

雇用保険(失業保険)は2021年現在、ベトナム人のみが適用となり、外国人労働者の加入義務はございません。

 

ここでの外国人労働者の対象者は、労働許可書・実務証明書又は実務許可書を持ちベトナム現地で少なくとも1年以上の雇用契約を締結している外国人になります。
ただし、社内異動者とベトナムの定年(男性の場合60歳以上、女性の場合55歳以上)に達した者は適用外となりますのでご留意ください。

 

従業員が退職する場合の注記事項として、退職に伴う従業員変動の報告を保険局へ行う必要がございます。
さらに保険局へ報告を行うタイミングにより当月の保険計算額に変動がございますので、注意しなければなりません。

目次

【退職の場合】

  1. 従業員の方が退職する前月28日までにご連絡
    →当月分の社会保険、健康保険、雇用保険(失業保険)料金の免除
  2. 当月の15営業日以内にご連絡
    →当月分の社会保険、雇用保険(失業保険)料金の免除
  3. 当月の15営業日を超える
    →当月分の社会保険料金の免除なし

従業員の方が突然退職することを防ぐため、社内規定として1か月前に退職の連絡をするように予め周知をしておくことが重要であると存じます。

 

従業員の保険料金の計算業務や、保険局へ従業員変動に関する報告業務に関しまして弊社でサポートをさせて頂いておりますので、ご不明な点やご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。

どうぞ宜しくお願い致します。


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東京コンサルティングファーム ハノイ拠点
石川愛美

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