取締役の免責決議に関するQ&A

 

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

今週はトルコでの取締役の免責決議に関するQ&Aの紹介になります。

 

トルコの子会社から株主総会議案が届いているのですが、その中で
”事業年度の取締役の責任解除”という議案があります。
海外の株主総会で、このような責任解除の決議案を別個に行うケースというのはよくあることでしょうか?

 

→基本的には上場企業であれば一般的に行われていますが、監査役非設置の非上場企業では
取締役の交代時以外一般的には行われておりません。

一般にトルコにおいて免責をする理由として、当該年度の取締役の
経営活動および決算報告全て株主が認可するという意味も含まれている為
免責をされなかった取締役側は当該年度の活動が株主の期待に沿うものではなかったと認識するものと解釈します。

 

今後についても取締役として重任するということは
前任期までの活動に善管注意義務の不履行や
重過失がなく、株主として取締役の活動を認め
次任期の取締役として重任するということになります。

 

決算報告と経営活動の免責や各取締役に対して別々に
免責することは一般的なものですが任務懈怠、重過失を
認めない免責は一般的ではございません。

 

また、仮に善管注意義務の不履行や重過失が確認された場合は
株主総会にて免責を認めない決議を行い、当該取締役を
裁判所に提訴することとなります。

今週は以上になります。

 

 

東京コンサルティングファーム トルコ拠点
高津 幸城

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