トルコでの有給休暇の管理方法

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

 

今週のブログは有給休暇の管理方法について書かせて頂きます。

 

トルコでは6月から9月の教育機関休暇期間に多くの労働者が有給休暇を取得しています。特に日本と異なり有給休暇の買取制度があるトルコでは、退職時に未消化有給休暇の支払をめぐりトラブルになるケースが散見されます。

そこで今回は、改めて有給休暇に関する基本的な情報と注意点について記載していきます。

 

<有給休暇の基本情報>

 

①       原則勤続1年以上の労働者に付与される

勤続1年以上5年以下    14日間

勤続5年を超える15年以下  20日間

勤続15年を超える           26日間

※18歳以下または50歳以上の労働者へは20日間以上付与しなければならない。

 

②       原則年内消化するよう計画する、未使用有給休暇は翌年に自動繰越。

③       原則買取不可、退職時のみ未使用有給休暇の買取り義務あり。

 

 

<有給休暇の注意点>

 

①       必ず書面にて管理し、取得前に有給休暇取得申請書を提出させる。

②       年に一度10日間まとめて取得させる必要がある。

③       雇用者の与えた傷病休暇は有給休暇として算入できない。

 

上述した通り、トルコでは退職時の有給残数を清算し労働者に支払う必要があります。また有給残数の証明は雇用者が行うこととされる為、有給休暇清算時の不要な係争を避ける為にも有給休暇の管理は書面にて正確に行う必要があります。

③に関し日本では一般的に傷病休暇を有給休暇として処理する事がありますが、労働者からの申し出があった場合を除きトルコでは原則禁止としています。(労働法53条2016年4月14日改正)

また②、③に関し違反が発覚した場合労働者1人あたり280TL程の罰金を支払う必要があります。

 

 

以上となります。

 

今週も、どうぞよろしくお願い致します。

 

高津 幸城

 

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