トルコ インフレ率

みなさん、こんにちは。トルコ駐在員の田中です。 

先日、1月6日にエルドアン首相が訪日し、歓迎式典が7日午前、安倍晋三首相の主催で東京・赤坂で開かれました。両首脳は同日の夕刻の首脳会談で、両国の経済連携協定(EPA)の早期交渉入りに向け協議を行いました。また、太田国土交通大臣とトルコ国アタライ副首相との間で、両国の産学官が協働して、防災上の課題に対応した技術や解決策を追求する、防災協働対話に関する協力意図表明文書を締結し、文書の交換が行われました。そのため、今後は両国間において本文書に基づき、ワークショップを開催するなど、防災分野での協力が見込まれます。 

さて、今回のブログではトルコのインフレ率ついてそれぞれ取り上げます。

まずは、2014年の予想と共に過去5年間のインフレ率(消費者物価指数の対前年上昇率)の流れを見ていきたいと思います。

<ここ5年間のインフレ率>

トルコのインフレ率は近年6%~10%程度あり、これは貿易赤字が原因とされています。しかし、この数値は10年前から比べると50%以上下がっており、安定し始めていると考えられます。

 


<2014年度末のインフレ率>
出典:IMF – World Economic Outlook Databases (2013年10月版)

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

トルコ

10.44

6.25

8.57

6.47

8.91

6.64

(6.6)

日本

1.38

-1.34

-0.72

-0.29

-0.04

0.05

(0.13)

トルコ中央銀行は、2014年末のインフレ率見通しを従来予想の5.3%から6.6%に引き上げました。昨年、5月にトルコ中央銀行のバシュチュ総裁は「今年末時点の同国インフレ率は年率で公式目標の5%に近い水準になる」との見通しを示しました。バシュチュ総裁は2014年下期にインフレ率が鈍化するとの見方を示しましたが、目標の5%を大幅に上回る水準となり、2015年のインフレ率予測中央値を5%と見込みました。

また、今年は3月に地方選挙、8月に初の国民投票による大統領選挙を控えています。そのため、この選挙の結果次第で経済の安定や成長率なども左右されると考えられます。今後、どのようにインフレ率を直近の目標の5%まで引き下げ、経済を安定させていくかがトルコの課題とも言えます。

 

以上

 

 

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