こんにちは、トルコ駐在員の高津です。
今週のブログはトルコでの輸出入品目について書かせて頂きます。
輸出額を国別に見てみると、トップがドイツ9.6%、次いでイラク6.9%、イギリス6.3%、イタリア4.5%、フランス4.1%、以下、アメリカ、ロシア、スペイン、UAEとなっています。
従来、トルコの貿易は欧州との取引額が非常に多く、特に輸出においては顕著でした。トルコは、EU(欧州連合)と地域経済統合の一種である関税同盟を締結に加盟(1996年)しているため、EUへの輸出の際に関税はかかりません。一方で、トルコはEUには加盟していないため、フリーゾーンに生産拠点を置くことができるという利点があり、EUとの貿易を拡大してきました。21世紀初頭には輸出額の6割近くがEU各国向けで、その他の欧州諸国やロシアを含めると7割近くを占めていました。しかし、トルコの全方位外交と貿易の多角化戦略が功を奏して、イラク、イラン、UAE、エジプトなどの中近東やアフリカ、アジア向け輸出も伸びていきました。欧州債務危機を契機として欧州経済が停滞期を迎えて伸び悩んでいることなどから、2012年のEU向け輸出は39.0%にとどまり、一方、中近東向け輸出は27.8%と躍進しています。
輸入は、ロシアが最も多く10.4%となっています。次いで中国10.32%、ドイツ9.2%、アメリカ5.32%、イタリア5.04.9 %、イラン4.10%、フランス3.4%、以下、韓国、インド、スペイン、と続きます。輸入もやはり欧州が多いとはいえ、21世紀初頭には5割を超えていたことからすると、相対的に比率は下がっており、やはり輸入元も多様化しています。
以上となります。
今週も、どうぞよろしくお願い致します。
高津 幸城