こんにちは、トルコ駐在員の高津です。
今週のブログはトルコでの電力需要について書かせて頂きます。
経済成長とともに電力需要はこのところ年間8%程度の伸びを続けてきました。また、トルコ送電会社によると、2009~2023年にかけて年間6%程度の需要増が見込まれるとのことです。拡大する一方の需要に対して、トルコ政府は新規発電所や送電設備の建設などを含む総合的なエネルギー政策を推進しています。トルコは国営電力会社の自由化を早い時期から模索してきており、2001年には発電・送電と配電を分離させ、その後さらなる民営化と自由化が進み、民間資本と海外資本の導入による電力供給体制の整備が可能になりました。
また、地域ごとに隣国との電力売買や交換も行われています。石油や天然ガスなどのエネルギー資源の多くを国外に依存するトルコですが、国産の石炭の使用や、水力発電の最大化、再生エネルギー比率の向上、国内油田開発などさまざまな方法でエネルギーの国外依存度を相対的に減らすことにも取り組んでいます。原子力発電所の建設に関しては、1999年のトルコ北東部の大地震、2011年の東日本大震災と福島原子力発電所事故により、新規建設交渉の一時停止もありましたが、2013年5月に安倍首相とエルドアン首相(当時)と会談で、黒海沿岸のシノップに建設予定のトルコで二番目となる原子力発電所の優先交渉権を日本が得ることとなりました。
以上となります。
今週も、どうぞよろしくお願い致します。
高津 幸城