付加価値税①

 

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

今週はトルコでの付加価値税に関する規定の紹介になります。

 

トルコにおいて、商品販売やサービス提供、輸入取引などを行った場合、付加価値税(VAT:Value Added Tax)が課されます。トルコのVATは日本の消費税とは異なり、複数の税率を採用しており、閣僚理事会が一定の範囲内で税率変更を行うことが可能とされています。
VATの税額の算出方法はおおむね日本と同様で、物品の販売、サービス提供等の際に受取ったVATから仕入等の費用として支払ったVATを控除した差額が、納付すべき税額となります。

 

[ VAT の課税対象]
VATの課税対象となるものは以下のとおりです。トルコにおいてこれらの活動を行う個人または法人が、VATの納税義務者となります。

・ 人や企業によるトルコ国内での商業、工業、農業または独立した専門的な活動
・ 財やサービスのトルコへの輸入

 

トルコに固有の事業拠点を有する企業、または商業ならびに専門的な活動を定期的に実施する企業はVAT登録を行う必要がありますが、トルコにおいてはVATの納税登録システムがないため、VATの登録は、法人所得税の事業登録により自動的になされることになります。外国法 人はVAT登録を行うことができず、また、トルコのVAT法では、外国法人が納税代理人を選任してVATを納付することもできません。そのため、トルコのVAT法には、リバースチャージ制度があります。

 

トルコに居住していないまたはトルコにPEを持たない個人または法人がトルコ企業に対してVATの課税対象となる以下の取引を行った場合、トルコ企業側がその対価の支払時に、非居住会社(外国企業)に代わってVATを計算し、代わりに税務署にVATを納付しなければなりません。
トルコの内国法人は、次のVATを控除対象VATとして扱い、同月における受取VATと相殺することができます。

 

・ コンサルティング等の独立した専門的なサービス
・ 特許権等の権利の譲渡
・ 賃貸料
・ その他一定の取引

今週は以上になります。

 

 

東京コンサルティングファーム トルコ拠点
高津 幸城

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