雇用法の改正

労務

シンガポール駐在員の和久井です。

シンガポール雇用法Employment Actは全ての個人(船員、家庭内労働者、管理職、幹部、公務員を除く)を対象とした雇用の基本的な雇用条件、規則が定められており、雇用者は外国人、パートタイマー、臨時労働者を区別することなく雇用法に従い、同法を把握している前提で従業員を雇用しているとみなされます。また労働者も労働法により保護されることを知る権利があるとし、労働法の詳細についてはMOM(人材開発省)のホームページでも分かりやすくいつ誰でも閲覧できるよう詳細を掲示されています。また例え労働法が改正された場合にも、それに従うべき雇用者側が把握し、法に沿って更新を行うことが求められます。

法的違反とみなされた場合に直に罰されるというわけではなく、最初は、MOMを仲介役として雇用側と被雇用側の間に入り注意を促します。忠告を受けてそれでもなお労働法に反した雇用状況が継続されてるとみなされれば高額の罰金が課されるようになり、人材開発省のウエブサイトに悪い事例として会社名を公開されることがあります。ビジネスで成功して名声を得るのはいいですが、適切に給与を支給していなかった会社として有名にならぬよう、随時企業側は適切な雇用環境を提供する立場にあることが求められます。

2009年より雇用法が改正され、主な変化として例えばこれまで適応外であった守備義務を負う労働者に対して、雇用法が適応可能に。また従来管理職および幹部は、雇労働裁判所にて給与について訴えることのできる条件が月収2500SGD以下から2011年2月より緩和され、月収4500SGD以下でも適応されることになり、これまで保護適応外とされた多くの中間管理職クラスも該当することになりました。また病気休暇の利用は最低雇用経過1年後という定めから6ヶ月、今では3ヶ月経過後で利用可能となりより実務的かつ変化しつつある雇用情勢に合わせ来年2013年にも見直しが行われる計画があります。

これら雇用法改正に対し更新を把握するだけでなく、就業規則や契約書のへ変更を反映させる手続きが必要となるわけですが、これら実務的ないわゆるHow toは人材開発省のホームページに記載がないため、直接問い合わせを行うか或いは人事コンサルなどのアドバイスを求めることをお勧め致します。

以上

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2019-10-23

東京コンサルティンググループ

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