特別居住退職者ビザについて

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

フィリピンの3、4月は気温も上がり雨も降らないドライシーズンと呼ばれる季節です。海やリゾートなどに行くには絶好の季節だそうです。3/28~31までフィリピンは4連休なので、フィリピン各地へ遊びに行く計画を立てている方も多いのではないでしょうか。セブ、ボラカイ、パラワンなど非常にきれいなリゾート地があるのも、フィリピンの良いところでございます。

今週はフィリピンの特別居住退職者ビザについて述べたいと思います。

特別居住退職者ビザは通称SRRVビサやPRAビサと呼ばれるもので、フィリピンの政府機関であるフィリピン退職者庁(Philippine Retirement Authority)が発行するビザです。退職者ビザというと随分高齢の方が対象なのかと思うところですが、35歳以上の外国人を対象にしているビザで、フィリピン永住権を取得することができるものです。

フィリピンで働く場合、就労ビザ(9Gビザ)を取得するのが一般的ですが、35歳以上の方でしたらこちらの退職者ビザを取得し、別途ワーキングパーミットを取得してしまえば、就労ビザを取得する必要がありません。また、就労ビザ取得と比較すると以下のメリットを挙げることができます。

①ビザの取得期間が短縮
→就労ビザ取得には3~4カ月かかるところ、特別居住退職者ビザの取得は書類作成後、12営業日で取得できます。
②面倒な就労ビザの更新作業が不要
→特別居住退職者ビザは更新手続きが不要です。
③長期的にフィリピンで就労されるのであればビザにかかる費用も割安になる
→就労ビザの更新は最長でも3年に一度は必要になります。また、就労ビザは1~3年の種類がありますが、申請すれば必ず3年の期限のものが取得できるわけではありません。
④就労者に課税される出国の際の税金(約2,300PHP)がかからなくなる
→出国税の550PHPとは別に、就労ビザ保持者は約2,300PHPを出国の際に支払わなければなりませんが、この2,300PHPの支払が不要になります。

それでは、もう少し詳しく特別居住退職者ビザについて見ていきましょう。特別居住退職者ビザは以下の4つのプランがあります。

1. SRRVクラシックプラン
35~49歳の方は50,000USD以上、50歳以上の方は20,000USD以上のお金を、PRAの指定銀行に1ヶ月間以上定期預金をしなければなりません。1ヵ月後にPRAの許可を得てコンドミニアム購入又は家付き土地の長期リースのいずれかに投資する事が可能です。

2. 年金受給者プラン
1ヶ月800USD以上の年金(申請者が夫婦であれば1,000USD以上の年金)を受給していれば、10,000USD以上のお金をPRAの指定銀行へ定期預金することでビザの取得が可能になります。投資条件は上記SRRVクラシックプランと同じです。

3. SRRVスマイルプラン
35歳以上でPRAの指定銀行に20,000USD以上の定期預金することが必要です。スマイルプランの場合にはこの預金を投資に使用することはできません。また、この預金は使用することができず、ビザをキャンセルして初めて引き出すことができます。利息を受領することは可能です。

4. SRRVヒューマンタッチプラン
35歳以上で外国から障害者年金を1,500USD以上受給しており、看護を要する方が対象になっています。指定銀行に10,000USD以上の定期預金をすることが必要です。投資はできず利息の受領のみになります。
(参考URL http://www.pra.friendshipmanila.com/

就労目的であれば、上記いずれかのプランで特別居住退職者ビザを取得し、ワーキングパーミットを別途取得するという流れになります。

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上

関連記事

ページ上部へ戻る