日比租税条約について①

税務

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

 

年の瀬も差し迫り、友人知人や家族が日本へ帰国していくなど、なんとなく物寂しい気持ちのする今日この頃でございます。フィリピンはクリスマスこそ前後を休んで大型連休にされている方々もいらっしゃいますが、特に年始については1月2日からカレンダー通りに業務開始する企業様が多く、クリスマスよりもお正月を大事にする私達日本人としては、文化の違いを強く感じるところの1つでございます。

 

さて、今週からは数週間かけて日比租税条約についてお話をさせて頂こうと思います。

 

まず、日比租税条約とは日本とフィリピンとの間で締結されている条約のことで、正式には「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィリピン共和国との間の条約」と言います。また、英文では「CONVENTION BETWEEN JAPAN AND THE REPUBLIC OF THE PHILIPPINES FOR THE AVOIDANCE OF DOUBLE TAXATION AND THE PREVENTION OF FISCAL EVASION WITH RESPECT TO TAXES ON INCOME」と言います。正式名称の示す通り、租税条約の目的は所得に対する二重課税の回避と脱税の防止となっています。

 

日本とフィリピン間の租税条約は1980年に発効され、2008年12月に改正されています。この改正により、2009年1月1日以降に課される源泉地国課税の限度税率が大幅に軽減され、日本では改めてフィリピンへの進出が見直されるようになったという経緯があります。

参照URL「日比租税条約・改正点概要」:

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nichi_hi.pdf

参照ULR「日比租税条約(新旧比較)」:

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty166_8sa.pdf

 

なお、2013年9月末の時点でフィリピンが日本以外で租税条約を結んでいる国々は以下の36カ国になります。

 

1. シンガポール

2. カナダ

3. 英国

4. パキスタン

5. オーストラリア

6. ベトナム

7. ニュージーランド

8. フィンランド

9. インドネシア

10. オーストラリア

11. アメリカ合衆国

12. タイ

13. ドイツ

14. マレーシア

15. 韓国

16. スウェーデン

17. イタリア

18. オランダ

19. ブラジル

20. スペイン

21. インド

22. イスラエル

23. ノルウェー

24. ルーマニア

25. ロシア

26. デンマーク

27. フランス

28. ハンガリー

29. ベルギー

30. 中国

31. スイス

32. バーレーン

33. バングラデシュ

34. チェコ

35. ベトナム

36. アラブ首長国連邦

参照URL「JETROホームページ」:

http://www.jetro.go.jp/jfile/country/ph/invest_04/pdfs/010012500304_011_BUP_1.pdf

 

次回のブログでは租税条約適用後の税率等について、お話をさせて頂きます。

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

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