PPP官民連携戦略パートナーシップについて2

こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。

さて、ここ最近は投資環境について概観しています。今回も引き続き、投資環境についてお伝えいたします。今回は優遇の概要です。
フィリピンでは、BOI(投資委員会)の登録を行えば、あらゆる優遇を受けることができます。これまでにお伝えしたように、毎年政府が出しているIPP(投資優先政策)に該当すれば優遇を得ることができます。
優遇の内容をお伝えします。

【BOI登録企業となれば】

1. 一定期間の所得税免除(最低4年です)
2. 人件費に対する追加控除
3. 輸入資本財及び付属スペア部品に対する課税免除
4. 国産資本財に対する税額控除
5. 通関手続きの簡素化
6. 委託設備の無制限使用
7. 外国人の雇用
8. 繁殖用家畜と遺伝学用材料の免税輸入
9. 国産の繁殖用家畜と遺伝学用材料に対する税額控除
10. 輸出製品の原材料に対する税額控除
11. 保税工場/保税倉庫へのアクセス
12. 輸入スペア部品に対する課税免除(生産品の70%以上が輸出される場合)
13. 埠頭税、輸出税、関税、賦課金及び手数料の免除

また、設立場所によってBOI登録企業に与えられる上記の優遇措置に加えて、さらに以下の恩典があります。

1. 100%外資が認められ、資本譲渡規制もない
2. 国税・地方税が免除され、課税は5%の特別税のみ
3. 教育訓練費(労務費および管理費)の追加控除
4. 外国人投資家とその家族に対する永住権の付与
(あくまで一例です。場所によって異なります。)

人材という部分で、懸念されている企業様、投資家の皆様が多いということですが、次の情報が少しその不安を解除できるかもしれません。

●BOI登録企業であれば、フィリピン人による充当が困難な場合、外国人の雇用が認められる。期間は登録時から5年までですが、BOIの同意があれば限られた期間延長できます。
認められるポスト:経営者、技術者、顧問等
●外資50%以上の企業の場合は、社長、経理部長、総務部長あるいは同等の地位に外国人を充てることができる。期間も前述の制限を受けない。

このように、さっと見ただけでも多くの優遇があります。
通常、フィリピンでは法人税30%が課税されますが(ASEAN諸国では高め)、これがなくなる、5%の優遇税制になる、というメリットはかなり大きいのではないでしょうか。

以上

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