みなさんこんにちは、本日はフィリピンへの外国直接投資についてお話したいと思います。
フィリピンへの外国直接投資流入額
フィリピン国家統計局(NSCB:National Statistical Coordination Board)によると、2016年第2四半期での外国からの直接投資は、403億ペソとなっています。2000年から2016年で平均408億ペソとなり、2009年では39億ペソを下がったものの、2012年では 2,302億円と過去最高を記録しています。
国・地域別の外国直接投資額の推移
また、国連貿易開発会議(UNCTAD)の世界投資報告書2016年版によると、2015年の世界全体での外国直接投資(FDI)流入額は前年比38%増の1兆76億USドルと増加しました。 東南アジア全体では0.7%増となっており、外国直接投資額は微増加といえます。東南アジアで前年比マイナスとなっているのはインドネシア、フィリピンとシンガポールです。フィリピンへの外国直接投資額は他国に比べ流入額が低く、前年に比べ23.3%減の52億USドルとなっています。 主な投資先は製造業で、全体の56%を占めています。
業種別の外国直接投資受入額
業種別外国投資認可実績総額は、2010~2015年の間では2012 年の投資額が一番多く2,895億ペソとなっています。2014年に投資 額が1,869億ペソまで下がったものの、2015年では2,452億ペソ まで盛り返しています。製造業への投資は2013年を除いて毎年投資 総額の50%以上を占めて1位となっており、2015年の数字では電 力・ガス・空調等への投資が2位になっています。フィリピンへの近 年の外国投資は製造業に集中しており、2位以下は毎年入れ替わって いる状況となっています。
国別外国投資受入額
フィリピンは、自動車や電子部品等の業種を中心にグローバル輸出 拠点として外資系企業の進出が増加した背景があります。 2015年にはフィリピンへの外国直接投資(認可ベース)は、前年 比31%増の2,452億ペソとなっています。そのうち日本が占める割合は22.3%(547億ペソ)で、オランダの33.7%(827億ペソ)に次いで直接投資が行われています。日系企業の主要進出企業は、自動車・電子機器・機械等、中国一極集中の懸念から周辺のASEAN諸国へと展開が図られたことが要因だと考えられます。前アキノ政権では 民間資金を導入する官民パートナーシップ(PPP)スキームを推進し ており、海外からの大型投資により一層のインフラ投資の加速が見込まれます。
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