個人事業主としてフィリピンへの進出

法務

こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Cebu Branchの近石 侑基です。

 

今回は、個人事業主としてフィリピンへの進出される場合に気を付けておくべき点をお話しします。

 

個人事業(Sole Proprietorship)とは、個人が所有する企業で、法人格のない事業体を指します。個人と企業が同一視されるため、個人事業が負う債務の支払責任は、事業主個人まで及びます。つまり、事業主の全ての事業用及び個人用資産が、差し押さえなどの法的行為の対象となり、出資者のリスクが出資額に限定されない点が株式会社と大きく異なります。

 

 ネガティブリストの規制業種(下記に一部記載)を、フィリピン人以外が個人事業として行うことは認められていません。原則として、貿易産業省(DTI : Department of Trade and Industry)に事業許可を申請し、許可を得なければいけません。個人事業主としてDTIに登録してビジネスを行う場合には、外資100%の企業同様、基本的には20万USD以上の出資が求められる点に注意が必要です。

 

 ただし、個人事業の場合には、決算の簡易申告が出来るという利点があります。

 

地方に所在地を置く場合は、貿易産業省の支部事務所で申請手続きを行います。個人事業であっても月次や四半期、年次の税務コンプライアンスを遵守する必要があります。

 

 <第10次外国投資ネガティブリスト規制業種>

1.レコーディングを除くマスメディア

2.専門職

  1. 薬剤師
  2. 放射線・レントゲン技師
  3. 犯罪捜査
  4. 山林管理
  5. 弁護士

3.払込資本金が250万USD以下の小売業

4.協同組合

5.民間警備保障会社

6.小規模鉱業

7.群島内・領海内・排他的経済海域内の海洋資源の利用、河川・湖・湾・潟での天然資源の小規模利用

 

(注)第10次ネガティブリストは2015年5月に改訂されたもので、今のところこちらが最新のネガティブリストになっております。

 

 

 

今週もどうぞよろしくお願い致します。

 

弊社では、フィリピン進出から進出後の会計、税務、人事および労務まで

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