種類株式の発行とネガティブリストの規制業種について

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

今週は、会社設立時における種類株式の発行とネガティブリストの規制業種についてお話させて頂きます。

ご存知のようにフィリピンには1991年外国投資法(The Foreign Investment Act of 1991)による、外国資本の投資規制があります。この法律によってネガティブリストというものが定められており、様々な業種に投資規制が定められています。
参照URL:
http://www.jetro.go.jp/jfile/country/ph/invest_02/pdfs/7b2c86b2130cd30c630a330ea30b930c8.pdf

しかし、たとえ資本規制があっても1株額面金額の異なる株式を発行することによって、現在のところはネガティブリストの投資規制を実質的にかいくぐることができる事になっております。

具体的に言うと、外国資本が40%までに制限されている業種の法人設立をする場合、A株の額面金額を1株1PHP、B株の額面金額を1株10,000PHPと設定し、40%までに制限されている外資がB株を議決権総数の40%分取得し、フィリピン人パートナーに議決権総数の60%分のA株を所有してもらうという方法です。このスキームを使用すれば、信頼できるフィリピン人パートナーから名義を借りることができれば、実際の出資は外資だけで法人の設立を行うことができます。

なお、このスキームを使った場合でも、フィリピン人パートナーの方には議決権のある株式を保有させなければならず、このリスクは残ってしまいます。また、現在のところはと述べさせて頂いたのは、今後将来的にこのスキームが許されなくなる可能性はある、という意味でございます。
参考URL:http://www.jetro.go.jp/world/asia/ph/biznews/50bc32ab28488
参考URL:http://www.jetro.go.jp/world/asia/ph/biznews/4f13e33fd3ab8

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上

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