こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの大橋 聖也です。
【1分でわかるフィリピン進出のイロハ】
フィリピンBIR Audit(税務調査)シリーズです。
ポイント㊲
今回は、【日本人駐在員の確定申告】です。
税務調査時に、現時点で駐在員に対する個人所得税が対象となる事は、ほとんどありません。
しかし、TRAIN(税制改革)やインフラ整備強化に伴い税収確保が今後の課題となる中で、将来的に所得税、特に高額所得層に位置する駐在員への徴収が厳しくなることが考えられます。
個人所得税の確定申告を簡単にまとめると、
駐在員への課税対象は、国内源泉所得が課税ベースになっています。
これはフィリピンで行った業務に対する所得(給与・手当・賞与等)のうち、フィリピン国外のどこで支払われたかに関係なく、フィリピンの労働対価として課税されることを意味します。
よって、毎年4月15日期限の確定申告までに日本で支給された給与所得を含め適切に申告納付しなければなりません。
また、フィリピン国外での給与情報は、自己申告制を取っておりますが、BIRではイミグレーションや他国情報を取得する権利を有しており、更に納税義務者としての責任は法人ではなく、駐在員個人にあることもお忘れなく。
このように日本やフィリピン国外での所得が未申告であることによって、税務調査時に脱税が発覚した場合は、Interest(12%)やSurcharge(25%)を含む高額な追徴を受ける、、なんてことも起こり得るのでご注意下さい。
最後に、昨年9月より弊社フィリピン本の第2版が、出版されました。
フィリピンへの進出実務を最新の情報にアップデートすると共に、弊社フィリピン拠点における6年間のコンサルティング実務の経験を盛り込んでまとめ直したものとなります。
中でも本著はフィリピンの基本的な投資環境から、設立法務、会計税務、人事労務、M&Aに至るまでフィリピンでのビジネス展開に必須な情報を網羅的に収録していますので、
是非、本屋又は弊社宛にお問合せ頂き、手に取っていただけますと幸いです。
今週もどうぞよろしくお願い致します。
Tokyo Consulting Firm – Philippine Branch
大橋 聖也
2012年、東京コンサルティンググループに入社。中小企業の発展、会計業界の生き残りを掛けて、社外CFOとして社長のビジョン実現をサポートする、ビジョナリーコンサルティングを立上げに奮闘。社長の抱えるお困り事解決すべく経営理念の策定・経営会議のファシリテート・財務分析等の支援を行う。2016年10月より、フィリピン支店の拠点長として世界に活躍のフィールドを拡げ、真の顧客貢献を目指す。
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