
皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループ、ミャンマー拠点の渡辺 晃です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「2025年版:ミャンマー税務②」についてお伝えします。
目次
【2025年版:ミャンマー税務②】
要約
- 居住判定は「183日滞在」が基本で、居住者は「全」世界所得課税、非居住者はミャンマー源泉のみ課税です。
- 個人所得税率は0〜25%の累進で、税率帯は0–200万/200–1,000万/1,000–3,000万/3,000–5,000万/5,000–7,000万/7,000万超です。
- 非居住ミャンマー市民の海外給与は、①控除後の累進0–25% または ②2%フラットのいずれか低い方で課税されます。
- 年給与480万MMK以下は課税不要の取扱いが継続しています。
- 税金の納付通貨は、受領通貨と同一が原則です(2024/4/1以降)。
- 主な所得控除は、基礎20%(上限1,000万MMK)/配偶者100万/子ども1人50万/同居の父母各100万ほかです。
- 賃貸収入は10%、キャピタルゲインは原則10%(石油・ガス部門を除く)。年合計1,000万MMK以下の売却は非課税です。
居住性と課税範囲
居住性の基準は、当該年度(4/1〜翌3/31)に183日以上滞在したかどうかで判断されます。居住者は全世界所得が課税対象となり、非居住者はミャンマー源泉所得のみが課税対象となります。投資奨励制度の対象企業に雇用される場合など、例外的に居住者扱いとなる実務もあります。
個人所得税の最新税率(累進)
個人の課税所得には0〜25%の累進税率が適用されます。現在の税率帯は次のとおりです。0–2,000,000(0%)/2,000,001–10,000,000(5%)/10,000,001–30,000,000(10%)/30,000,001–50,000,000(15%)/50,000,001–70,000,000(20%)/70,000,001超(25%)です。
非居住ミャンマー市民の海外給与
非居住ミャンマー市民が海外で受け取る給与には課税が及び、計算は①所得控除後の累進0–25%と②控除なしの2%フラットのいずれか低い方で行います。
なお、給与以外の海外所得については、別途10%などの取扱いが定められています。
年収480万MMK以下の取り扱い
年間給与が4,800,000MMK以下の場合は、個人所得税の納付が不要と整理されています。企業の年末調整や申告実務でもこの閾値が基準として用いられています。
税金の納付通貨
2024年4月1日以降は、収入を得た通貨と同じ通貨で納付するルールが明確化されました。もっとも、給与を実際にMMKで受け取っている場合は、契約が外貨建てであってもMMKで納付可能と各税務当局が案内しています。さらに実務上、税務当局が保有する外貨口座はUSDのみであるため、MMK以外の通貨で収入を得た場合には、最終的にUSD換算した相当額をUSDで納税する運用となっています。
主な所得控除
居住者には以下の控除が適用されます。
- 基礎控除:所得の20%(年上限10,000,000MMK)です。
- 配偶者控除:1,000,000MMK(配偶者に課税所得がない場合)です。
- 子ども控除:1人あたり500,000MMK(18歳未満・未婚)です。
- 父母控除:同居の父母各1,000,000MMKです。
- 寄付金控除:認可団体への寄付は所得の25%まで控除対象です。
- 生命保険料・社会保険料:一定の要件で控除対象になります。
これらはUTLや税務当局のガイダンスで毎年度確認されます。
賃貸収入とキャピタルゲイン
個人の不動産賃貸収入は、原則として10%の所得税が課されます(定められた控除の後に課税)。
キャピタルゲインは原則10%で、石油・ガス探鉱・生産部門については40–50%の特別税率が適用されます。また、年間の資産売却対価合計が1,000万MMK以下の場合は、キャピタルゲイン税が非課税と定められています。
非居住外国人の取り扱い
非居住外国人の給与所得は累進0–25%で課税されますが、居住者向けの個人控除は原則使えません。一方、給与以外の所得は一般に25%フラット課税と整理されています。
③に続く
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