
皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループ、ミャンマー拠点の渡辺 晃です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「2025年版:ミャンマー税務①」についてお伝えします。
目次
【2025年版:ミャンマー税務①】
要約
- 2016年に物品税は廃止され、特定物品税(Specific Goods Tax:SGT)が導入されています。
- 商業税(Commercial Tax:CT)は標準5%で、他国の付加価値税(日本の消費税)に相当する税金です。
- 法人税は22%、個人所得税は累進で最高25%が一般的な基準です。
- キャピタルゲイン税の税率は一般部門10%、石油・ガス部門40~50%が目安です。
- 2019年の税務行政法(Tax Administration Law)で申告・納付ルールが共通化され、電子申告の利用が進んでいます。
- 課税年度は現在4月1日~翌3月31日で運用されています。
- 税率・免税は毎年の連邦税法(Union Tax Law:UTL)で更新されるため、年度確認が不可欠です。
最近の制度と呼称の変更点
ミャンマーでは、2016年に旧来の物品税が廃止され、代わって特定物品税(SGT)が導入されました。SGTは酒類、たばこ、燃料、特定の自動車、丸太等の品目に課され、品目ごとに税率が設定されています。間接税の柱である商業税(CT)は引き続き存続しており、標準税率は5%です。なお、VATは導入されていません。
また、2019年には税務行政法が施行され、所得税・商業税・SGTなど主要税目について申告・納付、罰則、更正等の共通ルールが整備されました。電子申告(e-filing)の活用も進んでおり、手続の標準化が図られています。さらに、課税年度は現在4月1日から翌年3月31日に設定されており、会計実務もこのスケジュールに合わせて運用されています。
現行の主な税目(直接税)
個人所得税(PIT)は累進税率で、最高税率は25%です。個人には基礎控除や扶養控除などの枠組みが設けられており、雇用所得・営業所得・その他所得を合算して申告するのが基本となります。
法人所得税(CIT)は22%が標準税率です。損金算入の範囲や減価償却の方法、繰越欠損金の扱い等は税法上の細則に基づいて判定します。
キャピタルゲイン課税は、一般部門で10%が適用されるのが通例であり、石油・ガス部門に関しては40~50%と別建ての高税率が設定されています。資産の譲渡や株式売却などの取引では、適用税率の判定と取得・譲渡費用の裏づけが重要になります。
現行の主な税目(間接税)
商業税(CT)は物品やサービスの販売・提供に広く課され、標準税率は5%です。必需品や特定用途の取引には免税や非課税の規定が設けられており、対象品目の確認が実務のポイントになります。
特定物品税(SGT)は、酒類・たばこ・燃料・一部自動車・丸太等に対して品目別の税率が課されます。輸出は原則として免税ですが、丸太等の一部品目は例外的に課税対象となる場合があります。
関税(Customs Duty)は、原産地規則や各種通商協定に基づき品目ごとに税率が定められています。輸入取引では、関税に加えてCTやSGTの課税関係が同時に生じることがあり、通関段階での税額計算が実務上の要です。
印紙税(Stamp Duty)は契約書や権利移転などの文書に対して課され、文書の種類ごとに定められた額面または税率で納付します。
手続とコンプライアンス
申告・納付の手続は税務行政法に基づいて統一されています。納税者は税務登録、帳簿・証憑の適正管理、期限内の申告・納付を行う義務があります。電子申告の仕組みが整備されつつあるため、実務ではe-filingの利用計画を立て、社内の証憑フローや締め日の運用を合わせて見直すことが有効です。加えて、税率や免税・控除の改定は毎年の連邦税法(UTL)で告示されますので、取引条件や価格設定、契約条項の検討に先立ち、必ず当該年度の規定を確認するといいでしょう。
②に続く
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渡辺 晃
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