給与額提示の際の留意点

 

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。

今週は、メキシコの給与額提示の際の留意点に関して記載致します。

 

質問)

先日、弊社より内定を出した求職者の方より、「提示給与額が違う」「福利厚生や手当の内容が現職より少なすぎる」といった理由で交渉を持ちかけられてしまいました。求人広告は日本と同じく額面の金額で、その他福利厚生についても一通り掲載をしていたので、それを見て応募してきた時点で、条件面に同意を得ていると思っていたのですが…
こういったことはメキシコでは一般的にあることなのでしょうか。
今後似たようなことを避けるための対策などあれば、ご教示ください。

 

 

回答)

最終面接まで終えてオファーを貰った段階で、求職者が交渉をもちかけてくることは少なくありません。大抵は、面接時に給与や手当の詳細の認識を合わせていなかったことが原因として考えられます。

 

まず給与に関してとなりますが、日本では求人広告等でも「額面(Gross)」で提示するのが一般的となりそれが常識として扱われておりますが、メキシコ含め海外諸国では、提示額が「額面(Gross)」であるか「手取り(Net)」であるかをきちんと確認する必要がございます。求職者の中には、希望給与額を「手取り(Net)」でしか伝えない場合も多く、結果オファーをもらった後に「話が違う!」となってしまうわけです。
メキシコでは額面から20~23%程度差し引いたものが手取りとなるため、これほど差額が大きいという点も考慮して面接時に話をする必要がございます。

 

また、求職者は基本給だけでなく福利厚生の内容もよく見て就職先を決める傾向にあるため、求人を出す際はその部分も可能な限り詳細に記載をしておくのが良いでしょう。
例えばアギナルド(クリスマスボーナス)であれば、法定額は最低15日分ですが、役職者であれば20日~30日分をもらっている可能性もございます。
またIMSS以外の高額医療保険や生命保険に関しましても、試用期間後に加入となるのか、試用期間中も対象となるのかによって、求職者にとっての印象も大きく変わります。

 

日本の就職面接ではあまり給与や福利厚生の話をすることは多くないですが、メキシコではそれが一番の転職理由であるため、後々に余計な交渉の時間を取られないように、面接の時点で認識を合わせておきましょう。

今週は以上となります。

 

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
清水皐

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