こんにちわ。東京コンサルティングファームメキシコの渡辺寛です。
多くの日系企業を人事評価制度でサポートさせて頂き、実際に弊社も人事評価制度を採り入れ試行錯誤しながら数々の失敗もしてきました。
その代表例が、360℃評価です。
弊社も取り入れましたが、上手くいきませんでした。
その理由は、360℃評価によって全ての従業員が、満点に近い数字となったからです。
特にメキシコでは、スタッフの評価及び自己評価等は、甘くなりやすい傾向があります。
この根本の理由は、360℃評価が悪いわけではありません。
業務の標準化がされていないからになります。
例えば、弊社の場合、会計業務を記帳量によって標準時間を定めています。
なので、標準時間を過ぎれば、業務が遅い、標準時間よりも短い時間で業務を完了させられれば、業務が早いと判断することができます。
業務の標準化が、されていなければある上司からは褒められ、ある上司からは怒られるといった事が起きやすくなり、部下は正当に評価されているのか疑問に思ってしまいます。
業務の標準化をすることによって、評価の標準化もできるのです。
これは、メキシコだけでなく、全ての国の人事評価制度で同じことが言えます。
時々、「我々の人事評価制度は、経営理念をもとに作っているので標準化をしなくてもいい」という経営者がいます。
実際には、VISIONや理念で標準化は作れません。
例えば、「真心を込めて誰よりも早くお客様へサービスを」が理念だったとします。
では、真心はどれくらいでしょうか?
早いとは何秒のことをいうのでしょうか?
理念だけでは、その認識は人の数だけばらつくのです。
最後にまた言います。
メキシコ人が、自己評価が高いのは、業務の標準化されていないことに問題があります。
決して文化の違いと考えるべきではないという事です。
株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
渡辺寛
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