こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。
今週は、メキシコにおいて、人事評価制度で差をつける方法について記載致します。
質問)
弊社では、従業員の育成に力を入れる為に人事評価制度の導入を検討しています。
やはりよく働く従業員にはそれなりの報酬を与えたいですし、そうでない従業員に対しては昇給も手当も抑えたいと考えています。ですが、メキシコでは全従業員に対して1年毎に昇給させることや、福利厚生等の手当も一律に支給することが求められますので、このような差をつけることがかなり難しいのではないかと感じます。
日本では評価制度によって、評価が低い人に対してある程度減給することは法的にも問題は無いですが、メキシコではその点どのような評価制度が有効となりえるでしょうか。
回答)
ご認識の通り、メキシコでは労働者側の生活を守ることに重きを置いているため、給与や福利厚生に関する規定はある程度法律で決められてしまっております。そのため、その者の頑張りによって報酬的に大きな差をつけることは困難なように見えます。
勿論一度上げてしまった給与や福利厚生費を下げることはお勧めできませんが、人事評価による結果を昇給率や昇格条件へ結びつけることは可能です。下記具体例を記載致します。
①評点が低い者は昇給率を抑える
従業員に対する一律の昇給率はある程度抑え、評点が高い者にはその昇給率に数%上乗せし、低い者に対しては一律のままとすることで差をつけることができます。
②評価結果によって給与を上下させるのではなく、ボーナスの額へ反映する
評点が高い者へは、その結果に応じて別途ボーナスを支給することで、評価による差がつきます。
③評価制度内で役職定義を明確にし、評点結果と昇格条件を結びつける
役職によってアギナルドや有給休暇のような福利厚生を上乗せしている企業様もいらっしゃることと存じます。そのため、昇格をエスカレーター式にするのではなく、昇格条件を評価結果と結びつけることによって、従業員のモチベーションアップが見込めます。
メキシコ人労働者の多くは仕事に対する報酬を重視して動く傾向にあるため、上記のように「評価結果がどのように自分の報酬に反映されるか」を明確にすることは勿論のこと、「どういった成果を出せば評点が上がるのか」の部分も具体的に定義し、説明を行うのも重要となってまいります。役職定義や目標設定といった入り口の部分から、評点を報酬に反映させる出口の部分まで、過不足無く作り上げることを弊社では推奨しております。
東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
清水皐
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