【人事評価】×【メキシコ】

人事評価制度

 

こんにちわ、東京コンサルティンググループメキシコの渡辺寛です。

メキシコは、OECD加盟国の中でも一番労働時間が長く、生産性が低いとされています。
日々の業務の中で皆さんも、生産性の低さを感じていられるのではないでしょうか。
あくまで私の主観もありますが、メキシコの生産性が低い理由は、主に下記の3つではないかと思います。

 

1、上から下に業務を落とさない(マネージャーが自分の業務を抱える)
2、PDCAのP(Plan)がほとんどない(あったとしてもPlan通りに行わない)
3、自分の業務以外はやらない、無関心

上記の例は、主観だと言いましたが、事実、多くの日系企業の方々とお話するとよく話題になるテーマでもあります。

こういった問題を解決していくためにも必要不可欠なのが、
人事評価制度です。

 

人事評価制度は、ただ導入すればいいというものではありません。
ほとんどのケースで導入時に、従業員の離職が目立つようになります。また導入しても評価に納得できず、従業員と企業の間に溝ができるリスクもあります。

 

そうならないようにするためには、6つのポイントがあります。

  1. 評価結果を常にクリアにしておくこと
  2. 評価は4段階評価
  3. 評価面談の期間は最低四半期に一回
  4. 評価者の育成
  5. 企業の方針の浸透
  6. 従業員によって評価の差をつける

今回は、「従業員によって評価の差をつける」ということをテーマにお話しします。

 

従業員によって評価の差をつけることがなぜ重要なのかと言いますと、従業員にとってはそれが納得性のある評価につながるからです。
特にメキシコでは、従業員通しが、給与の話をすることがよくあり、そう言ったことから「なぜあの人より自分は頑張っているのに、給与が上がらないんだ」というような不満につながることがよくあります。

 

また強い会社を創るために重要なのは、「適正な人をバスに乗せ、適正な席に着かせる」ことです。
「不適切な人」に対して経営者として取る方法は、3パターンあります。

  1. 不適切な人でもそのまま居座らせる
  2. 不適切な人を解雇する
  3. 不適切な人が辞めたくなる環境をつくる

経営者が目指さなければならない事は、上記の3になります。
私たちは常に理念があり、VISIONがあります。理念の実現のためには、不適切な人を排除していく厳しさが必要になります。

 

では、評価に差をつけどのように給与に反映させればいいのでしょうか。

メキシコの難しい点は、マイナス査定のリスクが高いというところです。
従いまして弊社として推奨しているのは、「昇給をさせない」という事です。

昇給をさせなければ、インフレ率は上がっているため実質的には、減給と同じ効果があります。
それによって、もちろん退職するリスクはありますが、組織として考えなければならない事は、「適切な人をバスに乗せ、適切な人を席に着かせる」という事です。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
渡辺寛

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