こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの濱咲克心です。
今週は最低賃金の推移について記載します。
質問)
2017年の最低賃金が発表されましたが、そもそもなぜ毎年、少なくとも1回、最低賃金は増加するのでしょうか。上昇率の根拠はどこから来るのでしょうか。
回答)
最低賃金は、全国最低賃金委員会(CONASAMI)により協議されますが、これには、メキシコのインフレ率(物価上昇率)が大きく影響しています。
その理由は、メキシコの物価は上昇しており、国民の購買力の低下を防ぐ為です。
その為、最低賃金は、基本的にインフレ率に比例して上昇しています。
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最低賃金 |
最低賃金上昇率 |
インフレ率 |
2017年 |
$ 80.04ペソ |
3.9%(実質9.6%) |
– |
2016年 |
$ 73.04ペソ |
4.2% |
2.82%(2016年10月) |
2015年 |
$70.10ペソ(Zone A) |
4.2% |
2.72% |
2014年 |
$67.29ペソ(Zone A) |
3.9% |
4.02% |
2013年 |
$64.76ペソ(Zone A) |
3.9% |
3.80% |
2012年 |
$62.33ペソ(Zone A) |
4.2% |
4.11% |
【参照】IMF-World Economic Outlook Databases
表から考えますと、最低賃金の上昇率は、2014年まではインフレ率とほぼ同率でしたが、2015年以降はインフレ率を上回っています。
すなわち、インフレ率に関係なく賃金が上昇し、所得が増えていることを意味します。