現物出資について

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。

今週はメキシコの現物出資について記載します。

 

 

質問)

 メキシコで現物出資を行うことは可能でしょうか。現在、メキシコ現地にて工場の立ち上げを進めており、機械の一部は日本で使っていたものを持込む予定です。この機械は、メキシコ法人の株主である日本法人からメキシコへ送られるものなのですが、これを現物出資として扱うことは可能なのでしょうか。

 

 

回答)

 メキシコでも現物出資は可能です。ただし、機械設備などを現物出資として扱うためには、下記の条件を満たしている必要があります。

 

①  各株主が総資本金額の20%以上を現金で出資している

②  現地法人の定款内に実際に現物出資として扱う設備及びその評価額が記載されている

 

注意しなければならない点として、“各株主が”20%以上を現金で出資している必要があるということです。例えば、株主が2名(AとB)であったならば、AとBがそれぞれ20%以上を、つまりこの場合は総額の40%が現金で出資されなければならないということになります。

 

メキシコの会社設立においては、株主は2名以上必要という制度上の問題で、形式的に株主を2名にしているケースが多くあります(【例】A:99%とB:1%)。この様な場合、資本金総額の40%は現金で出資されているかもしれませんが、Bが20%以上の現金出資をしていないため、現物出資を行うことはできないということになります。

 

 

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