メキシコの確定申告書に記載されているISR RetenidoとISR Eneteradoについて

会計

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの渡辺 寛です。
今週はメキシコの確定申告書に記載されているISR RetenidoとISR Eneteradoをご紹介します。

 

質問)

2019年の確定申告書を見ると損金が記載されている項目があり、ISR RetenidoとISR Enteradoと記載があり、差額があります。
差額が大きいのですが、この数字は一体なんなのでしょうか。

 

回答)

まず初めにISR Retenidoとは、Linea de Captura(納付書)上の給与における源泉所得税になります。すなわち、実際に支払った税金額になります。
一方でISR Enterado とは、CFDI上のデータであり、SATに申告されている給与における源泉所得税になります。

四捨五入による多少の誤差でしたら生じることに問題はございませんが、大きいズレがある場合は、以下のことが考えられます。

  • 雇用補助金(Subsidio por empleo)の計算によるもの
  • SATのシステム上(Visor de Comprobante de Nomina)で何らかのミスが起こった

雇用補助金については以下のリンクからご確認ください
https://kuno-cpa.co.jp/mexico_blog/メキシコの雇用補助金「subsidio」について/

https://kuno-cpa.co.jp/mexico_blog/メキシコ2020年雇用補助金の注意事項について/

 

ISR Retenidoの方が高い場合は、ペナルティは発生しませんが、ISR Enteradoの方が高い場合、ペナルティが発生する可能性がございます。

誤差が生じている月に関しては、確定申告書上で各月ごとの記載があるため、判明させることができます。
しかし、何故誤差が生じているのかについては、SATのシステム上(Visor de Comprobante de Nomina)で確認する必要が御座います。

Visor de Comprobante de Nominaは以下のリンクになります。
https://www.sat.gob.mx/declaracion/90887/visor-de-comprobantes-de-nomina-para-los-patrones

 

具体的な使用方法は、SATが公表しております。
ご確認いただき、もしもご不明な点が御座いましたら弊社までお問い合わせいただければと存じます。


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株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
渡辺寛

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