借入金の源泉所得税について

税務

 

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの藤田大です。

今週は借入金の源泉所得税について記載します。

 

質問)

メキシコ現地法人にて、1年後に親会社から借入金を実施する予定です。

将来返済していくにあたって、返済時の合計金額を試算しようとしています。
利息はかかると認識していますが、海外からの借入なので、税金も発生するのではないか。と予想しています。

一般的な利息や、税金について教えてもらえると嬉しいです。
確認の上で手続きを踏みたいと思っています。アドバイスをお願いします。

 

回答)

事前に確認すべき項目に関して、具体的には以下の項目が挙げられます。
・銀行送金手数料
・利息
・源泉所得税

貸付金(メキシコからみれば借入金)の場合、
大きく分けて以下の2つに分けて考慮する必要がございます。
①「利息」
②「利息に掛かる源泉所得税」

今週のブログでは、①について解説し、
来週のブログで②を解説します。

 

①利息について

利息に関しては、現地の利率と乖離が大きい場合、
国税局(SAT)により、利益調整と捉えられるリスクがございます。
※「利息」つまり現地法人の費用が大きくなり、利益を減らすことが出来るため、納付する税金も減少します。

グループ企業、資本関係のある企業ではこういった調整が可能であるため、
利益調整の指摘を受けない妥当な利率を設定する必要があります。

しかしながら、金利の妥当性というのは、弊社では判断をいたしかねます。
理由といたしましては、最終的には税務当局がその判断を行うためです。

そのため、政策金利よりも低く設定しても、高く設定しても
「妥当ではない」と言われることはありえます。

親子ローンを実施する際の金利の妥当性の検証は、
「もし、銀行からそのお金を借りた場合、どれほどの金利が付くのか」
ということが一つの指標となります。

 

その金利よりも高すぎるor低すぎる場合、“妥当でなない”という判断が下されることになります。
つまり、お金を借りる企業の状態によって、変わってしまうということです。

ただし、下記にもありますが、政策金利を親子ローンの利息に適用するという考え方はございます。
一般的に銀行が顧客にローンを行う場合の参考に利用されるからです。

現在のメキシコの政策金利は8.25%です。
http://www.banxico.org.mx/(メキシコ中央銀行HP)
“Tasa objectivo”が政策金利となります。

政策金利とは:
中央銀行が、一般の銀行(市中銀行)に融資する際の金利のことです。
この金利は市中銀行が顧客(個人や企業)に対してお金を貸すときの金利などの参考にされます。

 

以上になります。

何かご不明点等ございましたら、
弊社東京コンサルティングファームのお問合せフォームよりご連絡ください。

 

 

東京コンサルティングファーム  メキシコ拠点
藤田大

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

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