メキシコ労働法の歴史について

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの濱咲克心です。

今週はメキシコ労働法の歴史に関して記載します。

 

メキシコの労働法は、メキシコ革命において制定された1917年憲法に依拠するものです。この1917年憲法は、労働者の基本的権利を定めた世界初の憲法であるといわれていて、労働および社会保障に関する規定が世界に先駆けて設けられました。

その後、メキシコでは労働法が州ごとに定められましたが、1931年には各州の労働法が廃止されて、統一の連邦労働法が制定されました。

1970年には、労働法の抜本的な改正が行われました。この改正は、当時の学生運動に労働者団体が参加しなかったこと対する恩恵という形で行われたために、労働法の内容はますます労働者保護に手厚いものとなりました。

以降、2012年12月に大規模な改正が行われているものの、従前の手厚い労働者保護の性格においては現在に至るまで引き継がれています。

このような歴史的な背景を持つメキシコの労働法は、諸外国と比しても非常に厳格なものとして知られており、その特徴として雇用形態、労働条件、労使関係、雇用契約などについて詳細に定めていることが挙げられます。

なお、2012年12月における労働法の改正においては、主に PTU(労働者利益分配金)に関連した派遣制度に関する規制強化、アルバイト・パートタイマーにおける最低賃金および社会保険の義務化などが制定されました。

 

 

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