福利厚生としての高額医療保険について

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。

今週はメキシコでの福利厚生としての高額医療保険について記載します。

 

 

質問)

現地スタッフを採用するにあたって、人材紹介会社より紹介された求職者と面談をしました。その際、高額医療保険を福利厚生として付けてほしいと言われましたが、メキシコでは高額医療保険を福利厚生として付けるのは一般的なのでしょうか。

また、全ての社員に対してこの様な福利厚生を付与する必要があるのでしょうか。当社はメーカーであるので、いわゆるブルーワーカーも採用します。彼らにもこの様な福利厚生を付けるとなるとかなりの負担です。

 

 

回答)

高額医療保険、食事補助、交通費補助などの福利厚生はあくまでも会社としての決定であるため、必ずしも付与しなければならないものではありません。メキシコでも社会保障制度としての医療保険は存在しており、比較的手厚い保障にはなっています。

ただし、メキシコの社会保障制度としての医療保険は、全ての病院で使用できるものでは無く、指定された公的病院でのみ補償を受けることができ、また、この様な公的医療機関は、治療を受けるためには事前予約が必要である、待ち時間が長い、医療技術が比較的低いと言ったデメリットがあります。

そのため、ある程度の役職者(高所得者)になると、私立病院での治療を受けているケースが多いように感じられます。公的医療保険は私立病院では使用できないため、100%自己負担or高額医療保険を使用することになります。

 

最終的には会社としての決定ですが、一定の役職者を採用する際にはこの様な背景から、高額医療保険を福利厚生として付与しているケースが多いようにも思われます。

一方で、ブルーワーカーに対してはこのような保険を付与することは殆どなく、一定職以上の福利厚生としているのが一般的です。

ちなみに、日本などからの駐在員に対しては、現地での高額医療保険を付与することはほぼ無く、出国前に海外旅行医療保険(駐在員保険)を加入させているようです。

 

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