皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。
今週はメキシコのFACTURA(ファクトラ:電子請求書)の再発行について記載します。
質問)
受取ったファクトラの記載内容(数字が違う)に間違いがあり、発行元に修正を依頼しました。当社としては、数字の修正だけをして欲しかったのですが、翌月になって、日付も発行番号も違う(新しい)ファクトラが届きました。
日付が変わると、会計処理にも影響するので、「日付は変更しないでください」と伝えましたが、できないと言われています。先方が言うように、修正はできないのでしょうか。
回答)
発行元の言うように、一度発行されたFACTURAを”修正”することはできません。FACTURAは専用のシステムを使って作成されるものであり、かつ、日付を遡ることができません。そのため、発行済FACTURAの記載内容に誤りがある、内容を変更したい場合は、発行済のFACTURAをキャンセルし、新たなFACTURAを発行し直す必要があります。
メキシコでは電子会計制度の導入によって、発行されたFACTURA情報は、リアルタイムにSAT(メキシコ国税庁)へ報告される仕組みになっています。SATへ報告されたFACTURAは内容を変更することはできないため、修正したい場合には、
① 修正をしたいFACTURAをキャンセルする
② 新たなFACTURAを作成し直して発行する
という手続を取る必要があるのです。
また、会計処理そのものは、FACTURAに合わせて処理する必要があるため、以下のような場合、正しい数字が会計データに反映されるのは、10月になってからとなります。
㋐8月:間違ったFACTURAが発行される
⇒間違っているFACTURAを会計データに反映
㋑9月:上記㋐がキャンセル処理される
⇒㋐のキャンセル処理を会計データに反映
㋒10月:正しいFACTURAが再発行される
⇒正しいFACTURA情報を会計データに反映