今回はメキシコの国家財政についてお話します。
メキシコは1980年代の累積債務危機と、1990年代の通貨危機テキーラショックという大きな経済危機を経験しており、政府は財政政策に積極的に取り組んできました。2006年には財政責任法が施行され、中長期的な財政収支の均衡が義務付けられるようになりました。
2008年までは赤字幅が最小限に抑えられてきましたが、2008年の世界金融危機に対する景気対策のために、2010年、2011年、2012年は例外規定を設けて赤字予算を組みました。しかし、財政赤字の対GDP比は、2017年は1.07%となり、2018年度は2.2%に抑えられており、対外債務割合は3割ほどで、1990年代のテキーラショックの際に対外債務が8割にも達していた状況とは異なり、財政は安定しているといえます。
また、権力者たちの汚職・腐敗、治安の悪化が進んでいる一方で他の先進諸国に劣らない近代的で豊かな一面もあります。しかし、貧富の格差は大きく、ごく少数の大金持ちがいるが、国民の半数以上が貧困状態で暮らしている。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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