皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの藤田大です。
今週は資産科目の精査について記載します。
質問)
日本本社でメキシコ法人の管理確認を実施しております。
この度、メキシコ法人にいくつかの問題があるとの報告を受け、会計関連の確認、洗い出しを実施する事になりました。
項目は以下のものを想定しています。
- 未払金
- 売掛金
- 買掛金
- 貸倒引当金
メキシコにおいて、特に注意するべき点や、特異点があれば教えてもらえないでしょうか。
今までの対応事例があれば、その内容を事前に知っておきたいと思っています。
回答)
弊社ではお客様の内部統制、会計関連の精査洗い出しもサポートさせて頂いております。
ご質問頂いた項目につきまして、事例を基にメキシコで問題となる内容、傾向を記載していきます。
1 未払金
→会計士の能力にも左右されますが、あまり引当金と区別されずに、引当金に該当する内容が計上されているケースがあります。
中には、現地日本人の認識していない内容があるなど、定期的な精査が必要であると考えております。
特に注意すべきは、海外子会社の場合、現地管理者の任期満了によって、管理者が変更になってしまうという点です。同じくメキシコは日本と比較して、10年20年と同じ企業に勤務する事は非常に珍しいとも言えます。
そういった傾向もあり、定期的に精査をしていない企業様が数年ぶりに確認をしてみて、実態の確認しきれないケースが多く存在します。
また、「承認プロセスを経ていないもの」「計算根拠が証憑として残っていないもの」
日本の感覚では理解できないものも、実は企業会計上に残ってしまっているという事例を非常に多くあります。
2 売掛金
→管理方法等は基本的に日本と同じです。
確認方法としては、社内ルール(国際共通)が厳守されているか否かが一般的です。
稀に残高の突合(消込み)を実施していないケースも有り、
回収漏れが後から発覚するケースがあります。
3 買掛金
→売掛金と同様に、管理方法等は基本的に日本と同じです。
確認方法としては、社内ルール(国際共通)が厳守されているか否かが一般的です。
サプライヤーへの値引き交渉等、担当者が会計記録をする者と異なる項目に関しては、連携の流れを明確にし、反映が漏れていないかを確認する必要があります。
また、支払いサイクルの認識、管理についてもミスの起こりやすいポイントといえます。
いずれにしても、精査プロセスにおいて、会計データ、証憑自体がスペイン語であるため、スムーズに確認が進まないというお悩みが多く見受けられます。
メキシコの会計に精通している者がヒアリングし、日本形式に報告するという要望も多い為、そういったサポートをご希望の場合は弊社東京コンサルティングファームのお問合せフォーム迄ご連絡ください。
東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
藤田大
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