こんにちわ、東京コンサルティンググループメキシコの渡辺です。
メキシコで人事労務評価をサポートしていると多くの企業からこの様な事を耳にします。
1、毎日やらなければいけない事を毎日言わなければならない
2、マネージャーとして雇用したもののマネジメント能力が低い
3、遅刻は当たり前
こういった共通課題があります。
将来的には、ローカライゼーションをしていき日本人がいなくても回るようにしていきたいというのが、どこの日系企業も考えていることですが、なかなか上手くいっていないケースがほとんどです。
私は、こういった状況を改善していく仕組みこそが、人事労務評価制度と考えています。
多くの場合、人事労務評価制度は、従業員の査定を行うため、昇給率を決めるためと考えがちですが、そういった目的ではなく教育のために必要と考えています。
教育のための人事労務評価制度のポイントを今回はお話をしていきたいと思います。
<1、査定期間について>
多くの企業が採用している人事労務評価制度では、半年に一回や一年に一回ですが、教育のためと考えるのであれば、四半期に一回は、必要になります。
弊社も実際に導入していますが、従業員によっては一週間に一回、面談又は簡単なフィードバックをしています。
その理由は、半年や一年の場合、期間が長すぎるため目標設定や反省点等をすぐに忘れてしまいがちです。特にメキシコの場合は、毎日行うべきことを毎日言わなければいけないくらい従業員の習慣を変えていくのは難しいです。
そのため、可能な限り期間を短く設定し、運営していくことが、従業員の習慣を正し、教育につながっていきます。
〈2.360℃評価ではなく、上司の評価〉
360℃評価のリスクは、仲がいい人であれば点数が高くなるという点です。特にメキシコでは、それが躊躇に出やすい傾向があります。
従いましてローカルスタッフとローカルマネージャーを面談し、ローカルマネージャーから指導していくプロセスを構築します。
ローカルマネージャーの評価は、日本人責任者が行い、もしもローカルスタッフの目標達成率が悪ければ、ローカルマネージャーを通じ、指導していきます。
ローカルマネージャーにもローカルスタッフの評価をよくする責任があることをしっかりと伝えていく必要があります。
それが結果的に、ローカルマネージャーのマネジメント能力の向上につながっていきます。
〈3.目標設定の方法〉
弊社が推奨する人事労務評価制度は、コンピテンシー(行動目標)とMBO(数値目標)に分けています。この二つの目標によって査定していくというのは、一般的かもしれませんが、弊社の場合、コンピテンシーについては、本人に決めさせています。
行動目標を自己設定させることにより、本人の意識、モチベーションを変え最終的にはエンゲージメントを変えていくためです。
MBOについては、企業側で設定をします。これは、企業が何を期待しているかを明確にする必要があるためです。
私自身もメキシコ人を管理している中で、改善案をこちらから提案してしまうよりも、その改善案を出させるために質問で深堀し、最終的に本人が改善案を出す方が、改善効果を感じます。
しっかりと面談を行い、どのような行動をしていくかを自分で決めることが、明日の業務の改善になると信じています。
株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
渡辺寛
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